スコット・メレディス(著)大谷桂子(訳) 2014 BABジャパン
うううむ。これは・・・。
何かを言おうとしているその熱意は伝わるけれども,何を言おうとしているのか,その具体性・科学性・客観性に欠ける言葉の選択が,意味を不明にさせている。これは日本語訳の悪さもあるけれど(訳者がこの手の話の専門でなければ,訳したらこんなすっちゃかめっちゃかな訳になるのかもしれない),いや,訳者の大谷さんという人の肩を持つとすれば,原文も結構癖のありそうな本なので(随所に,「達人=変人」と勘違いしたような表現が散りばめられているのが,なんとも鼻につく),このスコット・メレディスという人が悪いかもしれない。
いや,何やら伝えようとしているものは,何となくこれのことかなという実感は,ある。しかし,それを伝えようとするための言葉選びが良くない。かつ文章も悪い。要するに分かりにくい。悪文である。本人は悦に入っているようだが,そんな個人的陶酔につきあってられない。加えてその翻訳書ということで,おそらく,専門外の人が訳しているから,その分かりにくさが倍増している。
4分の1まで読んで断念。というか,時間がもったいないので中断。
2014年11月7日金曜日
山で正しく道に迷う<絵>本
昆正和 2014 日刊工業新聞社
僕は山には登りません。が,タイトルが面白そうだったので手に入れて読みました。副題に,「”まさか!”の原因は山ではなく,”心”が作り出す」とあるからです。ほほう。山登りにはどんな心理学的要因が関係して道に迷うんだ?と興味をそそられたわけです。著者はリスク管理の専門家だそうで,その専門的知見から,自らも登山家である経験を踏まえて,心のどこに隙ができるのかだとか,こういうときはどう対処したら良いのかなどが,いろんなシチュエーションで,あれこれ書かれています。読んで半分,山に登った気分になりました。
僕は山には登りません。が,タイトルが面白そうだったので手に入れて読みました。副題に,「”まさか!”の原因は山ではなく,”心”が作り出す」とあるからです。ほほう。山登りにはどんな心理学的要因が関係して道に迷うんだ?と興味をそそられたわけです。著者はリスク管理の専門家だそうで,その専門的知見から,自らも登山家である経験を踏まえて,心のどこに隙ができるのかだとか,こういうときはどう対処したら良いのかなどが,いろんなシチュエーションで,あれこれ書かれています。読んで半分,山に登った気分になりました。
2014年11月3日月曜日
The Harvard Medical School Guide to Tai Chi: 12 Weeks to a healthy Body, Strong Heart & Sharp MInd
Peter M. Wayne & Mark L. Fuerst 2013 Shambhala
これは良い。素晴らしく良い本です。太極拳の本は世の中に無数にあるけれど,この本は太極拳についてサイエンティフィックに書かれた,希有な学術書です。基本的にはだから,読者は,太極拳を教えてる人,医療や教育に用いている人,そして研究している人を想定しています。太極拳の術理の理論的な要素,効果の背景とメカニズムと構造,そしてそれらを支える各種の科学的知見を丁寧に記述して解説した本。本書で出てくる太極拳は,Cheng Man-Ching(鄭曼青)の鄭子太極拳なので,楊式である。ただどの流派も原理は同じであり,本書にはその原理的な部分をプログラムにしているので,プログラム以外に習うなら何式でも良いとあります。しかし,繰り返しますが,非常に良い本です。良書中の良書。太極拳家には,必読書です。ただ,注を除いても270ページある分厚い本なので,読むのに一月掛かりました(笑)。
これは良い。素晴らしく良い本です。太極拳の本は世の中に無数にあるけれど,この本は太極拳についてサイエンティフィックに書かれた,希有な学術書です。基本的にはだから,読者は,太極拳を教えてる人,医療や教育に用いている人,そして研究している人を想定しています。太極拳の術理の理論的な要素,効果の背景とメカニズムと構造,そしてそれらを支える各種の科学的知見を丁寧に記述して解説した本。本書で出てくる太極拳は,Cheng Man-Ching(鄭曼青)の鄭子太極拳なので,楊式である。ただどの流派も原理は同じであり,本書にはその原理的な部分をプログラムにしているので,プログラム以外に習うなら何式でも良いとあります。しかし,繰り返しますが,非常に良い本です。良書中の良書。太極拳家には,必読書です。ただ,注を除いても270ページある分厚い本なので,読むのに一月掛かりました(笑)。
2014年11月1日土曜日
治す空手
山田治義 2014 中央公論事業出版
著者は糸東流であり,取り上げているのが「テンショウ」と「ナイファンチ」であり,何よりタイトルが良かったので買って読んだけれども,うううむ残念ながら,何ともはや,人にお勧めできるような中身ではありませんでした。(しかし,山田派糸東流修交会義心館は,世界の会員数が五万人,とあります。独自に世界大会もやっているらしい)
ところで,この「中央公論事業出版」というのは,検索してみたら,自費出版専門の出版社でした。関連会社は読売新聞と中央公論新社とあります。中央公論新社は読売新聞傘下ですから,要するに,この「中央公論事業出版」とうのは読売新聞系の自費出版専門会社,ということですね。雑誌・単行本・新書を出している「中央公論新社」とは同じ読売傘下でも,まったく別の会社です。
著者は糸東流であり,取り上げているのが「テンショウ」と「ナイファンチ」であり,何よりタイトルが良かったので買って読んだけれども,うううむ残念ながら,何ともはや,人にお勧めできるような中身ではありませんでした。(しかし,山田派糸東流修交会義心館は,世界の会員数が五万人,とあります。独自に世界大会もやっているらしい)
ところで,この「中央公論事業出版」というのは,検索してみたら,自費出版専門の出版社でした。関連会社は読売新聞と中央公論新社とあります。中央公論新社は読売新聞傘下ですから,要するに,この「中央公論事業出版」とうのは読売新聞系の自費出版専門会社,ということですね。雑誌・単行本・新書を出している「中央公論新社」とは同じ読売傘下でも,まったく別の会社です。
2014年10月3日金曜日
死神の浮力
井坂幸太郎 2013 文藝春秋
前回の,『死神の精度』が面白かったので,買いました。さすが井坂幸太郎なので,面白い。がしかし,今回はテーマが,「自分の子どもが殺される」という話なので,心が痛すぎました。よくこんな痛い話を書けるなぁと,読みながら,そのことに感心。痛すぎて,もう,途中何度も読むのを辞めようと思ったことか。でも最後まで読んでしまいました・・・。結末(というか,井坂小説に明確な終わりってのはあんまりないだろうから,そういう意味では,井坂の今回の終わらせ方)知りたさに。で,痛すぎるので,読まなきゃ良かったと,半分後悔しています。だから,この小説は,軽い気持ちで読み始めると失敗します。井坂の話はディープな,心をえぐる話もちょくちょくあるけれど,これは今までで一番痛かった。あまりにも痛い話だから,死神・千葉の生真面目で滑稽なやりとりに(たぶん,笑う場面に)笑えない。登場人物たちの友情や信頼という場面に,ホッと涙できない。それくらい,今回はテーマが痛い。だから,読むんじゃなかったと半分後悔しています。震災で一時期書けなくなったってどこかで書いてたけど,最近,作品を連発してますね。(今回,こんなに痛かったのに,また買っちゃうんだよなぁ,きっと)
前回の,『死神の精度』が面白かったので,買いました。さすが井坂幸太郎なので,面白い。がしかし,今回はテーマが,「自分の子どもが殺される」という話なので,心が痛すぎました。よくこんな痛い話を書けるなぁと,読みながら,そのことに感心。痛すぎて,もう,途中何度も読むのを辞めようと思ったことか。でも最後まで読んでしまいました・・・。結末(というか,井坂小説に明確な終わりってのはあんまりないだろうから,そういう意味では,井坂の今回の終わらせ方)知りたさに。で,痛すぎるので,読まなきゃ良かったと,半分後悔しています。だから,この小説は,軽い気持ちで読み始めると失敗します。井坂の話はディープな,心をえぐる話もちょくちょくあるけれど,これは今までで一番痛かった。あまりにも痛い話だから,死神・千葉の生真面目で滑稽なやりとりに(たぶん,笑う場面に)笑えない。登場人物たちの友情や信頼という場面に,ホッと涙できない。それくらい,今回はテーマが痛い。だから,読むんじゃなかったと半分後悔しています。震災で一時期書けなくなったってどこかで書いてたけど,最近,作品を連発してますね。(今回,こんなに痛かったのに,また買っちゃうんだよなぁ,きっと)
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