2013年9月27日金曜日

荒天の武学

内田樹・光岡英稔 (2012) 集英社新書

合気道家でフランス現代思想の内田氏と韓氏意拳の光岡氏の対談。内田先生の序文にもあるように,話が噛み合っていないところがやや散見されますが,この辺りは,対談だから仕方がないとして,お二人の武に関する考え,そして武を通した社会に関する考え,人間に関する考えがざっくばらんに語られています。ただこれも対談だからですが,前後で矛盾する(ように見える)言説があったりして,ときどき「???」なところもあり。内田先生の本はこれまでのいくつか読んで,参考になるもの参考にならないもの色々ありましたが,光岡英稔という人の考えを初めて読んでみて,こういうことを考えている武術家なんだと,その断片を垣間見ることができました。

2013年9月24日火曜日

オーケンのこのエッセイは手書きです

大槻ケンヂ (2013) ぴあ

オーケンのエッセイ。雑誌『ぴあ』(廃刊)に連載していたエッセイの書籍版第五弾(?)。毎度面白い。オーケン自身も自覚しているように,実際最近つとに脂が抜けてますます「のほほん」全開で,良いです。高校生の頃から筋少聴き始めて,ときどきオーケンの本を読んで,もうかれこれ四半世紀。長いね~。

2013年9月17日火曜日

トンデモ本の新世界:世界滅亡編

と学会 (2012) 文芸社

「世界の滅亡」「終末思想」絡みで集めた<と学会>のトンデモ本シリーズ。できれば毎年1冊のペースで出してくれるとうれしいんだが,ほぼ定期刊行していた「と学会年鑑」「トンデモ本の世界」シリーズが出なくて,こうして特集的なものになりつつあるのは,編集方針の変更なのかな。最近は,執筆者のメンツが広がってるせいもあり(なんと,会員は120名!),収拾つかなくなってるのかね。いずれにせよ,毎度,クオリティの高さは維持しているので,はずしません。

2013年9月10日火曜日

遠野物語remix

京極夏彦・柳田圀男 2013 角川学芸出版

京極夏彦による,柳田圀男著『遠野物語』の現代語訳版。実際の遠野に行って景色と雰囲気を確かめたくなります。柳田の原著も昔に読んだ気がするけど,はるか昔,こういう内容だったかはよく覚えておらず,京極らしさも出ていて,良いです。平地人を戦慄せしめよ。

2013年9月2日月曜日

ザ・万字固め

万城目学 2013 ミシマ社

『鴨川ホルモー』『鹿男あおによし』『プリンセス・トヨトミ』『偉大なる,しゅららぼん』のマキメ氏のエッセイ。以前に読んだエッセイは確か,『ザ・万歩計』だったかな。ゆるいエッセイで面白く,マキメ氏の人柄が滲み出てたので,このエッセイ集も購入。本書も,ゆるくて面白いです。