2014年3月29日土曜日

日本文化における時間と空間

加藤周一 2007 岩波書店

前半の,時間のところだけ読みました。予想通りであるところとそうでないところ,それぞれありました。が,あまりわくわくはせず,途中で読むのを止めました。

2014年3月24日月曜日

増山超能力師事務所

誉田哲也 2013 文藝春秋

新聞広告の期待通り,けっこう面白く読めました。ところどころ,その設定はないだろ,とか,そのセリフはないだろ,とか気になるところはありましたが,それはたぶん,趣味の問題ぐらいの些細なところで,まったく気にならない人は気にならないかと。なんでしょう,それから,全体的にセクシャルな描写を随所ににじませるのは,この人の手法なんだろうか。にじませなくても,十分面白いのに。

2014年3月19日水曜日

現代思想10月号(2013年第41巻第13号)総特集:ブルース・リー没後40年,蘇るドラゴン

2013 青土社

2013年。タイトル通り,ブルース・リー没後40年です。1940年11月27日に生まれたブルース・リーは,1973年7月20日,32歳の若さで死にました。語り出したらキリがないのであれこれ書きませんが,ブルース・リー熱に侵された人(主に男子)は得てして,「私の(私と)ブルース・リー」を熱く(暑苦しく)語るという症状を示す,といったことを,本書の中で映画評論家の北小路隆志という人が書いています。まさにその通り。授業中に半ば無理矢理聴かされるうちの学生も,きっと暑苦しいと思ってることでしょう(笑)。本書は,思想史・映画評論・文学・俳優他,いろいろなジャンルの人がブルース・リーにまつわるいろいろな話をしています。そして,全体的に,熱い(暑苦しい:笑)。それはきっと,(北小路氏を除く)執筆者の誰もが皆,ブルース・リー熱に未だに侵されているからだと思います。ブルース・リーの映画を観たことが一度もない人(主に男子)は,今すぐTSUTAYAに行って借りて観るべし。私のオススメは,『ドラゴン怒りの鉄拳』と『ドラゴンへの道』です。『ドラゴン危機一発』はまだ洗練されていない感じがして(怪鳥音もヌンチャクもまだ無い),一方,最も有名な『燃えよドラゴン』はオリエンタル趣味がやや出ていてストーリーも大味な感じに仕上がっているからです。もちろんどちらもブルース・リーが観られるし,特に『燃えよドラゴン』はハリウッド映画としてブルース・リーを世界中に知らしめた名作という意味では,いずれも観るに値しますが,なんというか,ブルース・リーらしさのようなものが滲み出てるのは,『怒りの鉄拳』と『への道』かなと,個人的には感じています。特にはやはり,『怒りの鉄拳』で道場に一人殴り込みに行くところと,『への道』のラストのコロシアムでのチャック・ノリスとの対決は,未だに鳥肌が立ちます。ああ,結局,あれこれ書いてしまった・・・。

2014年3月11日火曜日

ボディワークと身心統合

清水諭・吉田美和子・遠藤卓郎(編) 2014 創文企画

遠藤先生のところだけ読みました。先生が20年来実践してこられた,身体技法(呼吸法や気功)を用いた大学体育授業のまとめです。身体をただ<感じる>のみならず,それを<考える>ことが大学教育・教養教育としては必要だということを,おっしゃっています。そこんところがないと,大学の授業がただの(技法だけを教える)カルチャーセンターになってしまう,と。身体技法に興味関心のある者にとっては,長い年月をかけて繰り返し実践してこられた授業ゆえに,他にも含蓄のある話が随所に詰まっています。

2014年3月8日土曜日

マインドフルネス・ストレス低減法ワークブック

B.スタール&E.ゴールドステイン(著)家接哲次(訳) 2013 金剛出版

ワークブックなので,中身がとても具体的で,マインドフルネス訓練の実際をよりよく理解できる良書です。本来ワークブックなので一気に読み通すものではなく,あれこれと書き込みながら,実習しながら,読み進めていくようにできています。1章1週間単位でできているので,週1の授業で本書を見ながら実習し,次の週の授業までホームワークをしてくる,というサイクルでちょうど10週+αぐらいで終わるようになっています。紹介されているヨーガも,おそらく見た感じではそれほど難しくありません。また,日本語訳も非常に読みやすい。で,その日本語訳は,家接さん。たしか大学院の1つ後輩だったかな?ずいぶん長いこと会ってませんでしたが,ここへきて名前を見て驚き。家接さん,良い仕事してるなぁ。いずれどこかでまた会えるような気がしています。