天野祐吉 2013 朝日新聞出版
天野祐吉さんは,2013年10月20日に亡くなりました。で,この本,12月30日に出てます。速い。それだけこの連載を重んじてたというわけでしょう。朝日新聞。僕もときどき読んでました。
1984年4月から連載開始,亡くなる直前の2013年10月16日の連載まで,約30年間,毎週コラムを書き続ける,それも,ほぼ同じ感性と視点でもって,ブレずに書き続けるってのは,ホント,凄いことだと思います。
CMを通して,時代も覗けて,面白い本です。ああ,そういえばそんなCMあったよな,とか,そんなCMあったっけ?なんてことを思いながら読むのもまた,楽しい。
2015年6月23日火曜日
2015年6月12日金曜日
怖い俳句
倉阪鬼一郎 2012 幻冬舎新書
確かに怖い俳句が並んでいるけれど,その怖さが一様ではなく,かなり広い意味で「怖い」という言葉を用いて,色々な句を入れています。前書きにもあるように,概ね時代に沿って並べているので,怖さがバラバラなところが逆に浮き彫りになってしまった感アリ。だから,まず,怖さの種類別に句を分け(たとえば,幽霊,虫,死,自然,実存とか),その中で時代順に追っていく構成にしていたら良かったかなと思います。一方で,僕自身が句を味わう素地がないこともまた,良く分かりました(笑)。新書なので,一つ一つの句について,もっと初歩的な説明を付けてくれてるのかなと思いきや(前書きには句評の専門用語は避ける,みたいなことを書いてはいましたが,それでも),味わい方以前にそもそもその短い文字数で書かれている句そのものの言葉の意味自体さえも即座に分からないものがときどきあり,それを解読することに労するので,味わうどころではない(味わう以前の問題である),ということが,良く分かりました。途中まで読んで終了。
確かに怖い俳句が並んでいるけれど,その怖さが一様ではなく,かなり広い意味で「怖い」という言葉を用いて,色々な句を入れています。前書きにもあるように,概ね時代に沿って並べているので,怖さがバラバラなところが逆に浮き彫りになってしまった感アリ。だから,まず,怖さの種類別に句を分け(たとえば,幽霊,虫,死,自然,実存とか),その中で時代順に追っていく構成にしていたら良かったかなと思います。一方で,僕自身が句を味わう素地がないこともまた,良く分かりました(笑)。新書なので,一つ一つの句について,もっと初歩的な説明を付けてくれてるのかなと思いきや(前書きには句評の専門用語は避ける,みたいなことを書いてはいましたが,それでも),味わい方以前にそもそもその短い文字数で書かれている句そのものの言葉の意味自体さえも即座に分からないものがときどきあり,それを解読することに労するので,味わうどころではない(味わう以前の問題である),ということが,良く分かりました。途中まで読んで終了。
2015年6月9日火曜日
書楼弔堂
京極夏彦 2013 集英社
ようやく読めました。あっという間に読めました。あれこれ他の本を読んでいて,楽しみに後回しにしていたために,今に至ってしまいました。いや,やはり,京極夏彦。傑作です。1ページ繰るごとに,ワクワクする。弔堂。シリーズ化されるのであれば,期待大。京極堂の黒い着流しに対し,こちら弔堂は白い着流し。死に装束である。
しかし,本書の最後,語り手というか物語の視点を提供している高遠彬がどこかへいなくなってしまうけれど,まぁ,次の作品ではまた別の人が出てくるのかね。中善寺秋彦の祖父?であろう人も最後に出てきたし,何かの伏線か。
とにかく,京極好きなら必読。いや,京極ファンは京極作品なら何でも読むんだろうけれど,やはり,僕は,彼のやたら怖い(厭な,不吉な)だけの話よりも,京極ならではのこういうからくりのある話の方が,好きです。
ようやく読めました。あっという間に読めました。あれこれ他の本を読んでいて,楽しみに後回しにしていたために,今に至ってしまいました。いや,やはり,京極夏彦。傑作です。1ページ繰るごとに,ワクワクする。弔堂。シリーズ化されるのであれば,期待大。京極堂の黒い着流しに対し,こちら弔堂は白い着流し。死に装束である。
しかし,本書の最後,語り手というか物語の視点を提供している高遠彬がどこかへいなくなってしまうけれど,まぁ,次の作品ではまた別の人が出てくるのかね。中善寺秋彦の祖父?であろう人も最後に出てきたし,何かの伏線か。
とにかく,京極好きなら必読。いや,京極ファンは京極作品なら何でも読むんだろうけれど,やはり,僕は,彼のやたら怖い(厭な,不吉な)だけの話よりも,京極ならではのこういうからくりのある話の方が,好きです。
登録:
投稿 (Atom)