2019年11月30日土曜日

はじめての認知言語学

吉村公宏 2004 研究社

前半は良かった。認知言語学の「認知」の方に焦点が当てられています。後半は比較的「言語」の方に焦点が当てられていて,やっぱり基本的には「言語学」の一つであることをつくづく感じました。

ただ,認知言語学の面白さは,第一に,その身体性にあります。第二に,認知が言語に現れるということは,つまり,言語で認知が垣間見られる,ということです。この2点は,主義・立場としても,また,アプローチとしても,面白いし,具体的で分かりやすい。

認知言語学はさらに深めたいと思っています。

2019年11月24日日曜日

やさしく学ぶYOGA哲学:ウパニシャッド

向井田なお 2016 Yoga Books

本書は,ヨガスクールの教科書なのだと思います。タットヴァボーダ,カタ・ウパニシャッド,ケーナ・ウパニシャッド,カイヴァルヤ・ウパニシャッドの,サンスクリット語と日本語訳と解説です。大著です。「やさしく学ぶ」というタイトル通り,やさしく書かれています。400ページの大著なので,読むのは大変でしたが。

まずはこの辺りからウパニシャッドを,と思って読みました。この後,いくつかもう少し専門的なウパニシャッドの本を読んでみようかなと思います。

2019年11月18日月曜日

認知言語学:基礎から最前線へ

森雄一・高橋秀光(編著) 2013 くろしお出版

専門書です。「基礎から最前線へ」という副題にある通り,しかも,工夫されていて,各テーマ(章)ごとに,<基礎編>と<最前線編>で構成されています。しかし,<最前線編>が難しいのは当然として,同じ人が書いているためか,その<基礎編>もやっぱり難しい。まぁ,専攻の学部生や院生なら,このくらい標準的なのかもしれません。ただ,章によって分かりやすい文章と分かりにくい文章があるのは,執筆者の個性だと思います。途中で読むのを断念しました。本棚に置いておいて,またいつか。

学びのエクササイズ:認知言語学

谷口一美 2006 ひつじ書房

とても分かりやすい入門書。ちょうど半期の講義分(イントロ+14章)でできていて,文章も平易で,図も多用されていて,最後に演習的な課題が付いていて,各章ごとにテーマを丁寧に理解できるようになっている。認知言語学で扱うテーマに一通り触れられる,とても良い入門レベルの教科書です。

2019年11月15日金曜日

ことばの認知プロセス:教養としての認知言語学入門

安原和也 2017 三修社

コンパクトな入門書なので,とりあえず,認知言語学の触りだけでも,という方にはオススメです。1~2時間あれば読めます。ものすごく分かりやすく,噛み砕いて書いてありますので,高校生以上であれば,いや,中学生でも,読めると思います。巻末の「読書案内」も,日本語で読める本を探すのにとても参考になりました。

2019年11月13日水曜日

別冊サンガジャパン5 禅:ルーツ・現在・未来・世界

2019 サンガ

禅やマインドフルネスに関するシンポジウムのレポート(講演内容の掲載),著名な禅僧へのインタビュー,歴史や伝播についての小論など,多面的にいろいろと情報満載でした。インタビューはどれも,楽しく読めました。

2019年11月7日木曜日

荘子と遊ぶ

玄侑宗久 2010 筑摩選書

荘子と禅の本ですが,タイトル通り,実際に荘子(荘周)が出てきて毎回あれこれやりとりする,どこから現実でどこから虚構なのか分からない,面白い本になってます。老子も良いけど,荘子も良い。

玄侑宗久師の名前は知ってましたが,著書は初めて読んだと思う。こういうフランクな感じなのか~。だから人気があるんだな。面白いから,また他の著書を読んでみよう。