2015年6月9日火曜日

書楼弔堂

京極夏彦 2013 集英社

ようやく読めました。あっという間に読めました。あれこれ他の本を読んでいて,楽しみに後回しにしていたために,今に至ってしまいました。いや,やはり,京極夏彦。傑作です。1ページ繰るごとに,ワクワクする。弔堂。シリーズ化されるのであれば,期待大。京極堂の黒い着流しに対し,こちら弔堂は白い着流し。死に装束である。

しかし,本書の最後,語り手というか物語の視点を提供している高遠彬がどこかへいなくなってしまうけれど,まぁ,次の作品ではまた別の人が出てくるのかね。中善寺秋彦の祖父?であろう人も最後に出てきたし,何かの伏線か。

とにかく,京極好きなら必読。いや,京極ファンは京極作品なら何でも読むんだろうけれど,やはり,僕は,彼のやたら怖い(厭な,不吉な)だけの話よりも,京極ならではのこういうからくりのある話の方が,好きです。

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