2018年2月15日木曜日

身体の知:湯浅哲学の継承と展開

黒木幹夫・鎌田東二・鮎澤聡(編) 2015 ビイング・ネット・プレス

人体科学会企画の,内容的に非常に濃い本です。主には湯浅泰雄先生の主著『身体論』を中心に,その前後の著書での論考も踏まえて,著名な研究者や若手の方など,関係する諸氏の色々な角度からの話が,一冊の中に込められています。どの章も魅力的で,全編楽しくわくわく読み通しました。非常にエキサイティングです。

しかしつくづく,本というのは,いつ(何歳に),どのタイミングで読むかによって得るものが全然違うと,改めて思いました。『身体論』(講談社学術文庫)は,もう何年も前に読んだわけですが,自分がその段階にあるときに本書を読んだら,同じ感想が得られたかどうか,分かりません。下手くそな思索と実践を自分なりに重ねて,その上で読むから,違って見えてくる景色というのは,あります。

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