2019年5月10日金曜日

黄金の華の秘密

C.G.ユング・R.ヴィルヘルム(著)湯浅泰雄・定方昭夫(訳) 1980 人文書院

有名な,道家の瞑想本(『太乙金華宗旨』)のヴィルヘルムによる翻訳本。解説をユングが頼まれて書いている。ユングが,マンダラや元型など,自身の深層心理学の着想が正しいことを確信したと言われる道家思想の書。この解説を読めば分かるが,ユングはタオイズムにかなり精通しています。

そして何より,本書の内容がたまりません。道教の実践的側面である瞑想(内丹術)について,詳しく丁寧に書かれています。

そしてさらに,湯浅先生と定方先生による日本語訳,というところがまた味があります。湯浅先生の巻末の解説がまた勉強になります。そして定方先生の方はといえば,現在,仙人のような風貌になられています。去年あった人体科学会のセミナーでお会いしました。私の本のことをご存じでおられて,大変恐縮した次第です。

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