2012年3月23日金曜日

広辞苑の中の掘り出し日本語

永江朗 2011 バジリコ

何度も新聞広告に出ているのでさぞ人気で面白いのかと思ったけれど,あんまり面白くなかったぞ。そもそも,著者は日本語やその意味,および関連知識が(物書きにしては)少ない。物書きなんだよね,この人。しかも今,早稲田大学の教授ときた。もちろん,大半は聞いたことのない言葉を取り上げてのエッセイだけれど,「これぐらいは分かるでしょう」というのも2割ぐらいは含まれていたし,未知の単語についての著者の類推も背景知識が少ないためにとんちんかんだったりして,深みがない。「こころ」と「からだ」に関する言葉を取り上げました,とあるから,僕がそう思うのもしょうがないのか。本書の冒頭には,「面白くない本は最後まで読むべきではない」と薦めているので,何度も途中でやめようと思ったけど,それだと著者に迎合しているみたいなので,最後まで読み切りました。

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