2012年3月30日金曜日

禅の思想と剣術

佐藤錬太郎 2008 日本武道館

前4分の1は中国禅の歴史,後ろ4分の3は武道伝書の解説。中国禅の歴史的展開と,これを踏まえて,武道の伝書(奥義書)に出てくる禅思想を知る意味では意義深い。文章も平易で分かりやすい。著者は剣道の教士七段であり,ときおり自身の剣道修行における体験と意識に触れている。ただし,自身のそうした稽古・修行と体系的に絡めた武道論ではなく,あくまで例として間欠的に修行体験を添える程度。剣道家にはどれもピンと来るのかもしれないけれど・・・。武道伝書に関する,半ば事典的な学術書。

0 件のコメント:

コメントを投稿