2013年7月17日水曜日

残り全部バケーション

伊坂幸太郎 2012 集英社

あいかわらず,面白い話を考えるなぁ。井坂氏の小説の手法は,どこかのエッセイで書いていたけれど,結末をあえて書かない,あいまいに終わらせる,後は読者の想像にまかせて余韻に浸らせる,ということで,今回のこの手法通り。いや,分かってはいるけれど,はまるね,この手法は。小説は読者の想像力に依存するから,いかにその想像力をフルに発揮させるか,そのために,よく構成されています。また,結末に至るまでの伏線の張り方も,いつもながら,震えます。井坂本を全部読んでるわけじゃないけれど,どれも外さないね,この人は。

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