2014年4月19日土曜日

道教の世界

菊地章太 2012 講談社選書メチエ

道教の歴史と現状,それを踏まえた道教の特徴,仏教や儒教との関係と比較など,「道教」の全容を知る良書,ではないでしょうか。というか,道教に関してそれなりにいろいろと書いている本を初めて読んだので,的確なのかそうでないのか判断つきにくいところはあるけれども,読みやすいのは確か。ただ,この菊地章太という先生の文章の書き方が非常に特徴的ではあります。こういう文章を書く人は,これまで記憶にない。それぐらいに独特である。例えば,接続詞はほとんどなく,各文も短い。そういう短い文が並んでいる。まるで誌のような文章です。非常に珍しい。もしかしたら,普段もこういう感じで話しているのかもしれない。そういう,特徴的な書き方です。これには最初ちょっと慣れなかったけれど,半分過ぎた頃にはだんだん慣れてきて,この人の文章の独特のリズムに気持ちよさも感じるようになりました。まぁ,それくらい,日本語としても非常に分かりやすい文章でした。

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