藤田一照・永沢哲 2017 サンガ
禅僧の藤田一照氏とチベット仏教研究者の永沢哲氏の対談本です。禅仏教とチベット仏教の邂逅。お二人の知識と造詣の深さに驚嘆します。重要なのは,二人とも実践者ということ。副題が「瞑想と身体技法の伝統を問い直す」となっている通り,身体的実践を伴わなければ意味がない,というところがポイントになっています。
ただ,タイトルに「東洋医学」とあるけれど,そこまで東洋医学のことはそんなに語っていません。むしろ,「禅とチベット」で良いような気がしました。
しかし,いずれにせよ,チベット仏教の様子が少し分かり,そこから禅を見ることで禅も少し分かり,ひいては,仏教という営みが見えてきます。対談なので読みやすいですし,二人の語りが的確なので,展開が明瞭でブレにくいのも,良いです。
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