2018年8月13日月曜日

トラウマをヨーガで克服する

デイヴィッド・エマーソン エリザベス・ホッパー 伊藤久子(訳) 2011 紀伊國屋書店

本書は,ヴァン・デア・コークの創設したトラウマ・センターで実践されているヨーガ「トラウマ・センシティブ・ヨーガ」の背景と,実際の基本的なワークと,実践における注意点などをまとめた本です。

できれば,ヴァン・デア・コークの『身体はトラウマを記録する』(紀伊國屋書店)も一緒に読むか,むしろ先に読むことをお勧めしたい。『身体は・・・』は,ヴァン・デア・コークの自伝でもあり,トラウマの研究史でもある名著ですが,後半はトラウマの治療における身体の重要性へと焦点が移っていきます。そこではいくつものアプローチが紹介されていますが,その中の一つがヨーガです。

本書は,そのヨーガ・プログラムについて詳しく書かれたものです。だから,トラウマ・センターにおける取り組みをより長いトラウマ研究の中で位置づけ,なぜ身体性が重要なのかという理論的な背景を理解しておくためには,『身体は・・・』の併読がベターということです。

心理臨床に携わる人で,トラウマを扱おうという人は,必ず読むべき本だと思います。

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