2020年6月25日木曜日

食えなんだら食うな

関大徹 2019 ごま書房新社

昭和53年(山手書房)に刊行されたものの復刻版です。名著です。絶対に読んでおいて損はない名著です。関大徹師の生き様,まっすぐで正直な生き様は,禅僧として命がけで生きることに対する本気のプライドを感じました。徹底的に,精一杯,生ききることの尊さと言うのでしょうか。中でも刺さったのは以下の言葉です。

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「徳」は積ましてもらわねばならぬ。そして,たといお礼の言葉といった些末なことでも,代償を求める心があるとするならば,その「徳」は帳消しになる,と心得られたい。
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無償で何かをするのは,正直,難しい。人間,何か見返りが欲しい。報われたいと思う。それが自然だと思います。でも,いつもいつも報われるような場面ばかりでないし,小さな事から大きな事まで報われないことはいっぱいあります。そういう,報われないときこそ「徳」を積んでいると思えば良い。だから,別に報われなくても良いんじゃないか。そういう,応援歌に聞こえました。

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