2012年6月1日金曜日

PK

井坂幸太郎 2012 講談社

井坂幸太郎の本は,けっこうどれも面白い。『死神の制度』『魔王』『砂漠』『モダンタイムス』『終末のフール』『SOSの猿』を今までに読みました。どれも面白かった。しかし,今回の『PK』,面白いと言えば面白い。けど,以前どこかで本人(か,あるいは他の評論家?書評?読者評?)が言っていたんだけど,「オチのない終わり方」が好きらしい,井坂氏。うん確かに今回の『PK』は,投げっぱなし(笑)。この不全感・未完結感が良い,ということなんだろうけど,しかし,今回の『PK』は,どうなんだろう。投げすぎじゃないか。面白いけど。この,投げっぱなしによって読後に余韻が残るのは,多分にツァイガルニク効果によるところが大きい気がする。

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