2013年6月24日月曜日

屍者の帝国

伊藤計画×円城塔 2012 河出書房出版社

伊藤計画氏の未完の作品を,円城塔氏が大半を引き継いで書かれた小説。始まってから3分の1は謎解きと冒険活劇で,その舞台設定も19世紀末ということもあり,さて一体どうなるんだと楽しく読めた。しかし,話のスケールの大きさ故に,これをどうやってまとめて落とすんだろうと,後半に入るにつれて,正直言えば,良く分からんドタバタになり,まぁ,よく読めば理屈はあるようでないような,そんな煙に巻かれた終わり方でした。でも,映画にはしやすいだろうなぁ。ハリウッドでこんな映画があっても違和感はない。しかし,すごいのは,もちろん伊藤氏のプロローグだけど,でも短いプロローグだけから,よくこれだけ話を膨らませたなぁと,円城氏の想像力もまたすごい。

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