2014年1月15日水曜日

認知考古学とは何か

松本直子・中園聡・時津裕子 2003 青木書店

「認知考古学」。なんと魅力的な領域名だろうか。海外ではcognitive archaeologyだそうでこういう名前になっていますが,心理考古学でも良いでしょう。その目指すところもとてもロマンティックであり,心理学者として興味深い。ただ,いかんせん,「考古学」であることには変わりなく,その考古学的な色合いがちょっと読んでいて疲れます。なので途中で断念。もうちょっと考古学的な説明は省いて心理的な面にごりごりと大胆にアプローチしてくれれば,さらに面白さが増すのになぁと,個人的には思いました。しかしそれでは,考古心理学,あるいは人類心理学になってしまうか。すでに進化考古学とか,心理人類学というのならありますね。たぶん本書はこの領域の教科書的な位置づけだろうから,私のような専門外の人間でも分かりやすい読み物のようなものがあれば,そっちを読んでみることにします。なお,この本はもう今から10年前に出版されたものなので,今はもっと発展してるんだろうと思います。期待してます。

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