2017年6月7日水曜日

新しいスポーツマンシップの教科書

広瀬一郎 2014 学研

まず,スポーツをしている学生や生徒,子どもたちは,読んだ方が良いと思う。でも,中身をちゃんと理解できるのは志の高い大学生以上か,せめて高校生以上かなぁと思う。易しく書かれているので,中学生以下でも,分かる子は分かるだろうけれど。

だから,より重要なのは,その種目の指導をしている先生(指導者,コーチ,監督)であり,先生たちは絶対に読んでおかなければならない必読書だと思う。そういう,ものすごく重要で核心的でクリティカルなことの書いてある本です。その上で,この本に書いてあることは当然ながら理解して,学生や生徒,子どもたちに伝えていかなければならない。そういう,ものすごく重要な責務を負っているということを,指導の先生は理解しなければいけないと思う。

特には,学校の部活や町道場で柔道や剣道や空手道などいわゆる「武道」を指導している先生は,まず,本書を読むと良いと思います。我が国は戦後,「武道」を「スポーツ」の一種と捉えてきたので,おそらく多くの先生が,「武道」と「スポーツ」を区別していない(混同している)からです。

つまり,本書を読めば,自身が指導しているのは「武道」ではなくて「スポーツ」であることを,知ることができます。そして,願わくばその上で,では「武道」とは何かを,よく考えてほしいからです。その際は是非,拙著『空手と禅』をお読みいただきたいです。

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