2018年10月17日水曜日

退歩のススメ

藤田一照・光岡英稔 2017 晶文社

お二人の対談本です。対談本なので気軽に読めます。古の身体に戻れ,という話です。それを,禅と武術の観点から対話しています。藤田先生からのリクエストで光岡氏との対談企画が成立したとあとがきにあるように,全体的には,藤田先生が尋ね,光岡氏が答えるという構造になっている気がします。

うううむ,しかし難点は,対談なので,問いというか謎に関する深まりというか,ある種の答えのようなものがあいまいなまま,次の話題に移ってしまうところがあります。もちろん,直に話している二人にとっては「見えた」のかもしれないですが,読んでいる方は「見えにくい」。会話がかみ合っているようなかみ合っていないような感じもある。全体的に未消化感があるのは否めない。たぶん,実際の間合いやあいづちや言葉の細かいやりとりは,書籍にする段階で省かれているし表現のしようがないところもあるだろうから,仕方が無いことかもしれないけれど。

光岡氏の「しゃがむ」ワーク(「立ちしゃがみの型」)は使えそうなので,早速使おうと思います。

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