2020年8月13日木曜日

心という難問:空間・身体・意味

野矢茂樹 2016 講談社

非常に読み応えがありました。「眺望論」と「相貌論」のいずれも説得力があります。素朴実在論をどうやって哲学的に説得するかに,約300ページ丸々かけています。どうやったら説得的か,熟慮に熟慮を重ねて,どういう順番で何をどう書くか,丁寧に練られている感じです。

だからとても分かりやすいし,説得的です。そして,これはこれで筋として間違っていないと思うし,生きている実感に一番近いところで着地している論になっていると思います。端的に面白かった。

他我問題については,これを機に,大森荘蔵を読もうと思う。

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