2014年2月14日金曜日

謎の独立国家ソマリランド

高野秀行 2013 本の雑誌社

大著です。分厚い。各方面で評価の高いノンフィクション。確かに高野氏の文章は面白いし,臨場感があって一緒に旅をしているような気にさせます。が,本書は,読み進めていて,とうとう,飽きてしましました。いや,こういう冒険譚が好きな人,元々高野ファンの人には非常にたまらない大作なんだろうとつくづく思います。文章は面白い。でも,要は,この,ソマリランドや旧ソマリアの話に,飽きてしまいました。読んでいて,一体高野氏がどこに向かっているのか,どこに行こうとしているのか,何を探しているのかが,いまいち分からず(もちろん,たぶんそんなものはなく,よく分からない「謎」の国家を,「謎」だから,実際に行って見聞しているわけだけど),そのために,結果,ソマリランドやソマリアは実際はこういうところでした,という報告を高野氏の面白い文章で読んでいるだけ,ということになってきて,結局,飽きてしまったという次第です。有名な『幻獣ムベンベを追え』を読んでないから,それだけはいずれ,読もうと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿