2015年11月10日火曜日

道教の歴史

横手裕 2015 山川出版社

中国思想史としての道教史の,本格的な専門書です。張り切って専門書を読んで道教史を学ぼうと意気込んで読み始めました。いや,途中まではそれなりに面白く読めました。専門書の割に,文章は平易で分かりやすいのです。著者の研究者としての真摯な態度と人柄が伝わってきます。しかし,いかんせん専門書であるが故に,途中からだんだんと飽きてきてしまいました。やはり,どうしても淡々と一本調子で研究知見が並んでいる感が否めないのと,とにかく,古代中国の書名・人名・土地名などがたくさん出てきて,真ん中ぐらいで情報過多になってしまいました。負荷が高い。でも,基本的にこれは,良い本です。文章以外に,写真資料,地図資料,歴史資料,用語資料等々,道教の総合事典的な意味で,情報の網羅性も高いと思います。

というわけで,私のような素人が道教史を学びたければ,もっとソフトな概説書が良い,ということですね。

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