2015年11月20日金曜日

観ずに死ねるか!傑作青春シネマ邦画編

2014 鉄人社

映画監督,俳優,漫画家,イラストレーターなどの著名人延べ80人が,それぞれの独断と偏見で語る,「青春映画」評。タイトルは「傑作青春シネマ」となっているので,取り上げる映画はどれも「青春映画」なのかと思いきや,各人がこの執筆依頼で取り上げるものには,大きく分けて二種類あると思いました。

一つは,タイトル通りの,青春(=10代?)ど真ん中の少年少女が主人公の映画を取り上げる人と,もう一つは,自分が青春ど真ん中のときに観た映画を取り上げる人。前者は本書のタイトル通りに「青春映画」評になっていますが,後者の場合は,その映画を観たときのことを回想しての自分の「青春」評になっています。まぁしかしそこのところは厳密に区別できるわけではないだろうから難しいところだろうけれど,やっぱり,前者と後者はちょっと違うよなぁと思うわけです。

だから,後者のものをタイトルにすれば,「私の青春時代に観た傑作シネマ」なのかなと思うのです。それはそれで面白いから,買うと思う。

でも,これだけ80人もの著名人が「青春」映画を語ると,人ってのは,それぞれオリジナリティの高いことを言おうとしつつ,結局,なんとなく同じことを言ってるなと感じる節もあります。個人差とは,言い方,表現の仕方,切り口の違い。ただそうなると何かそこに本質というかイデアのようなものがあるような気もしてきますが,そういうものでもない気もします。青春って,何だ?

とまぁ,青春語りをあれこれ100編近く読んで,最後は少し食傷気味。

0 件のコメント:

コメントを投稿