2016年2月24日水曜日

はじめてのマインドフルネス:26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法

クリストフ・アンドレ(著) 坂田雪子(監訳) 繁松緑(翻訳) 2015 紀伊國屋書店

良い。とても良い。まず,絵が良い。画集として,良い。その絵の解説書として,良い。26枚の絵を語りのきっかけとして,マインドフルネスについて,丁寧に解説しています。全部で24章に分けて解説していますが,章ごとに,「レッスン」として実践法というか,その章の内容に見合った瞑想法や生活方針が,書かれています。

本国フランスでも32万部のベストセラー,この他,世界12ヶ国で翻訳されてます。それだけの人気が出る理由も,分かります。文章が読みやすいのと(これは日本語の翻訳者の力量もある),装丁も綺麗です(ただ,これも,日本語版の装丁者の力量もある)。

マインドフルネスを語るとき,語り方は様々です。また,微妙なところ,細かいところは,多少の違いも,あります。でもそれもまた,味があってよい。この人はマインドフルネスをこう解釈しているのだな,それもアリだな,いやこれはちょっと違うなとか。それらはそれらで,良い勉強になりますし,また,良い発見になります。

だから,マインドフルネスや禅は,一つの本に傾倒するのも良いですが,色んな本を読む方が良いと思います。マニュアル本やあるいは原典・原著であればそれを何度も読み返す,ということがありますが,ある概念があって,それは,言語化してすぐさま誰もが客観的に理解できる数学的なものでなければ,それに関する言説を,分け隔て無く読むが良いと思います。

本書は,マインドフルネスについて,読んでおくと良い本の一冊です。

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