湯浅邦広 2014 ちくま新書
とても良い。面白い。分かりやすい。中国古典に関する本には,一般書なのになぜか学者然とした分かりにくい論文調の,あるいは書き下し文みたいな日本語だったりして,一般読者を置いてきぼりなものがときどきあるけれど,この本は,ものすごく読みやすい。まず,著者の湯浅先生(大阪大学)の書く文章が平易で整っているので分かりやすい。
本書の特徴は,『老子』と『荘子』の思想を内容的観点や歴史的観点からまとめなおし整理しつつ,かつ,最近出土した新資料に基づいて再解釈もしつつ,という点である。私のような門外漢の素人には,とても勉強になる。
老荘思想,道家思想のポイントや流れを踏まえるには,とても良い「入門書」である。おすすめ。
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