2013年3月22日金曜日

中村文則 2012 河出文庫

中村文則,初めて読みました。彼のデビュー作『銃』。なんだか切ない話でした。この文庫版には『火』という短編もくっついています。こっちもなんだか切ない。やりきれないというか何というか。『銃』は,いろんなところで高い評価を聞くので,いつか読もうと思ってようやく読めました。やりきれない話だけど,あるね,こういう感覚。Kellyが人はsecretsが必要だ,なんてことをオランダの会議の時に言っていたけど,それはある面その通りです。でも一方で,『銃』の主人公のように,表出もしたくなる。Pennebakerもだから,正しい。大学生ぐらいの時の心情を再び思い返してみたい人は,是非。でも,こういう感覚がまったくなかったっていう人もいるんだろうな,きっと。

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